
この記事では、注文住宅を建てる際にこだわりたい間取りやデザイン、性能面のポイントについて解説します。
空間ごとの設計や素材の選び方によって、住まいの快適さや使い勝手は大きく変わります。たとえば、玄関は動線と収納を意識することで日常生活での出入りがスムーズになり、リビングは光や風を取り込む工夫で居心地が良くなるでしょう。
この記事では、間取り別の工夫から設備・性能面まで、注文住宅のこだわりポイントを幅広くまとめています。これから家づくりを進める人は、ぜひ参考にしてください。
【この記事でわかること】 ●【間取り別】注文住宅のこだわりポイント ● 注文住宅の間取り以外でこだわりたいポイント ● 注文住宅のこだわりを実現させるためのポイント |
【間取り別】注文住宅のこだわりポイント

注文住宅では、家全体のコンセプトや外観デザインはもちろん、間取りごとに細やかな配慮を施すことで、住まいの快適性や満足度が大きく向上します。
暮らしやすさを実感できる住空間を実現するためには、それぞれの場所にふさわしい工夫や設計上の配慮が欠かせません。
ここでは、注文住宅で特にこだわりたい6つの空間について、一般的なポイントと実例を交えて紹介します。
- 玄関のこだわりポイント
- リビングのこだわりポイント
- キッチンのこだわりポイント
- 洗面室・浴室のこだわりポイント
- トイレのこだわりポイント
- 寝室のこだわりポイント
玄関のこだわりポイント
玄関は「家の顔」ともいえる場所であり、来客を迎えるだけでなく、毎日の出入りを快適にするための工夫が求められます。
使いやすく、魅力的な玄関に仕上げるための一般的なこだわりは以下のとおりです。
- 靴や傘、自転車などを収納できる広めの土間収納を設置する
- 明るさを意識して、窓や採光スリットを取り入れる
- プライバシーや防犯性を高めるため、道路からの視線を遮る配置にする
ここからは、玄関のこだわりを生かした実際の施工事例を紹介します。
<施工事例:自然と家族が繋がる家>

※出典:自然と家族が繋がる家【高崎市】|施工事例|thinks 翼創建 – 群馬・栃木のデザイン住宅・注文住宅
この施工事例では、靴だけでなくベビーカーや自転車なども仕舞える使い勝手の良い土間収納を玄関に設置しています。玄関ホールはシンプルでありながら、白を基調とした壁紙に木目調の床がおしゃれを演出している点が魅力です。
また、全体的に自然光が入りやすい設計を意識し、生活動線や家事動線の使い勝手も充実しています。玄関やリビング、キッチンなど、どこにいても家族が繋がれる空間を実現できました。
リビングのこだわりポイント
リビングは家族が集まり、くつろぎの時間を過ごす大切な空間です。
心地よく過ごせるリビングづくりとして、以下を意識すると良いでしょう。
- 吹き抜けや高窓を設けて、採光と通風を確保する
- 家族との繋がりを感じられるオープンな空間を設計する
- 隣接する和室や畳コーナーで多目的に活用できる間取りを設計する
ここからは、リビングのこだわりを生かした実際の施工事例を紹介します。
<施工事例:光と風を招くロの字型の平屋>

※出典:光と風を招くロの字型の平屋【みどり市】|施工事例|thinks 翼創建 – 群馬・栃木のデザイン住宅・注文住宅
リビングを中心に中庭を囲む、ロの字型の構造が特徴の平屋です。大開口のリビングは、自然光や風通しに優れた開放感のある空間を実現しました。
また、リビングには小上がりのキッズルームが併設され、家事をしている間も子どもを見守れる点が特徴です。
キッチンのこだわりポイント
キッチンは調理だけでなく、家族とのコミュニケーションが生まれる大切な場所です。
毎日快適に使えるキッチンを実現するためには、以下を意識しましょう。
- パントリーや背面収納で、すっきりとした空間を取り入れる
- 対面キッチンを設計することで、家族との会話を増やす
- 作業効率を考慮し、冷蔵庫やシンク、コンロの動線を最適化する
ここからは、キッチンのこだわりを生かした実際の施工事例を紹介します。
<施工事例:豊かさに包まれる家>

※出典:豊かさに包まれる家【伊勢崎市】|施工事例|thinks 翼創建 – 群馬・栃木のデザイン住宅・注文住宅
ウォルナット材を使用した製作キッチンが印象的で、重厚感ある美しい仕上がりになりました。
生活感を出さないよう、レンジフードや収納がすっきりと隠れる設計が採用されています。家族との繋がりを重視し、LDK全体が1つの空間としてつながるデザインが魅力です。
洗面室・浴室のこだわりポイント
洗面室や浴室は、毎日の暮らしを快適に整えるために欠かせない空間です。使い勝手のよさと清潔感を両立させることが、設計の大切なポイントになります。
洗面室や浴室でよく取り入れられる工夫として、以下が挙げられます。
- 洗面室と脱衣室を分け、家族の使いやすさを高める
- 清掃しやすい素材や換気性の高い設計で、衛生面にも配慮する
- リネン庫や可動棚などの収納を充実させて、すっきりとした空間にする
ここからは、洗面室・浴室のこだわりを生かした実際の施工事例を紹介します。
<施工事例:絶景を望める男の一人暮らし>

※出典:絶景を眺める男の一人暮らし【安中市】|施工事例|thinks 翼創建 – 群馬・栃木のデザイン住宅・注文住宅
洗面室と浴室がホテルライクな雰囲気でまとめられ、シンプルながら高級感のある空間を実現しました。間接照明や床の色合いなどにより、リラックスできる空間に仕上がっています。
また、収納が充実していることから、生活感が目立ちすぎない点も大きな魅力です。
トイレのこだわりポイント
トイレは小さな空間ながらも、快適性と清掃性、そして居心地のよさが求められるスペースです。トイレのこだわりポイントとして、以下を意識すると良いでしょう。
- リビングや玄関からの動線を工夫し、音や視線に配慮する
- 汚れが目立ちにくく掃除しやすい床材・壁材を選定する
- アクセントクロスや照明で雰囲気のある空間を演出する
ここからは、トイレのこだわりを生かした実際の施工事例を紹介します。
<施工事例:快適性を考えた中庭のある暮らし>

※出典:快適性を考えた中庭のある暮らし【前橋市】|施工事例|thinks 翼創建 – 群馬・栃木のデザイン住宅・注文住宅
トイレ空間に落ち着いた色味のクロスや照明を取り入れ、安心できる雰囲気を演出しました。
手洗いカウンターや収納もしっかり確保されていて、機能性と美しさが共存しています。
寝室のこだわりポイント
寝室は一日の疲れを癒すプライベート空間であり、静かさ・暗さ・収納の確保が重要です。
落ち着いて眠れる寝室づくりの工夫として、以下が挙げられます。
- ベッドの位置を配慮した窓や照明の配置を工夫する
- ウォークインクローゼットなど収納動線を工夫する
- 照明は調光タイプや間接照明でリラックス感を高める
ここからは、寝室のこだわりを生かした実際の施工事例を紹介します。
<施工事例:プライベートな中庭のある平屋の家>

※出典:プライベートな中庭のある平屋の家【伊勢崎市】|施工事例|thinks 翼創建 – 群馬・栃木のデザイン住宅・注文住宅
リビングや寝室を中心に囲んだ、ロの字型の平屋です。ウォルナットの床と落ち着いた色味のインテリアは、シンプルでありながらおしゃれな空間を実現しています。
寝室からは中庭が見渡せるほどの大きな窓があり、子どもを安心して遊ばせられます。
注文住宅の間取り以外でこだわりたいポイント

ここでは、間取り以外で特に注目したいこだわりポイントを以下6つに分けて紹介します。
- 屋根・外壁のこだわりポイント
- 収納のこだわりポイント
- 価格のこだわりポイント
- デザイン・インテリアのこだわりポイント
- 住宅性能のこだわりポイント
- 防犯性・プライバシー性のこだわりポイント
注文住宅を建てるときは間取りだけでなく、外観や素材、設備といった細かな部分にも目を向けることで、理想の住まいにぐっと近づきます。
見た目のデザイン性はもちろん、毎日の使い勝手や快適性、防犯面や将来のメンテナンスまで、暮らしやすさを左右する要素は多岐にわたります。
屋根・外壁のこだわりポイント
屋根や外壁は、住宅の外観を決定づける重要な要素です。デザイン性だけでなく、耐久性やメンテナンス性も考慮することで、長く快適に暮らせるでしょう。
屋根・外壁のこだわりポイントとして、以下が挙げられます。
- 耐候性の高い素材を選ぶことで、長期間美しさを保つことができます。
- 断熱性に優れた外壁材を使用することで、室内の快適性が向上します。
- 外観デザインに合わせた色や質感を選ぶことで、統一した仕上がりになります。
ここからは、屋根・外壁のこだわりを生かした実際の施工事例を紹介します。
<施工事例:機能美の詰まった、シンプルなデザインでサステイナブルな暮らしを叶える家>

※出典:機能美の詰まった、シンプルなデザインでサステイナブルな暮らしを叶える家【高崎市】|施工事例|thinks 翼創建 – 群馬・栃木のデザイン住宅・注文住宅
真っ白な外観が特徴で、シンプルながらも高級感のあるデザインが目を引きます。
耐久性と断熱性に優れた”DCP WALL”を採用し、機能性と美しさを両立させました。また、2階リビングの配置によって、プライバシーを確保しつつ開放感のある空間を実現しています。
収納のこだわりポイント
収納は、住まいの快適性を左右する重要な要素です。適切な収納計画を立てることで、生活動線がスムーズになり、空間を有効活用できるでしょう。
収納のこだわりポイントとして、以下が挙げられます。
- ウォークインクローゼットを設けることで、衣類や小物を一括管理する
- パントリーを設置することで、食品や日用品をストックしやすくする
- 階段下やデッドスペースを活用した収納で、無駄なく空間を活用する
ここからは、収納のこだわりを生かした実際の施工事例を紹介します。
<施工事例:開放的に暮らす、吹き抜けリビングの家>

※出典:開放的に暮らす、吹き抜けリビングの家【伊勢崎市】|施工事例|thinks 翼創建 – 群馬・栃木のデザイン住宅・注文住宅
ランドリールームからファミリークロークへの動線を確保し、家事効率を高めています。
ファミリークロークだけでなく、玄関やアイランドキッチンにも大容量の収納を備え、生活感を抑えた美しい空間を実現しました。
価格のこだわりポイント
価格は、注文住宅を建てるうえで非常に大きな判断材料の1つです。限られた予算の中で理想の住まいを実現するには、コストバランスと優先順位の整理が欠かせません。
価格のこだわりポイントとして、以下が挙げられます。
- 暮らしに合った広さや機能に絞り、建築コストを減らす
- 設備や内装は価格と見た目のバランスを考慮し、重点的に予算を組む
- 外構や収納、照明などは後回しにすることで初期費用を抑える
また、建築会社によっては、設計や施工に関する費用の内訳が見えにくい場合もあるため、見積もりの段階で不明点を整理し、透明性をもたせることが安心につながるでしょう。
デザイン・インテリアのこだわりポイント
デザインやインテリアは、住まいの雰囲気や居心地を大きく左右します。自分たちのライフスタイルや好みに合わせた空間づくりが重要です。
デザイン・インテリアのこだわりポイントとして、以下が挙げられます。
- 統一感のあるカラーコーディネートで、落ち着いた空間を演出する
- 自然素材を取り入れ、温もりのある雰囲気を演出する
- 照明計画を工夫し、空間の広がりやアクセントを加える
ここからは、デザイン・インテリアのこだわりを生かした実際の施工事例を紹介します。
<施工事例:公園の木々を空間に取り組むピクチャーウィンドウのある家>

※出典:公園の木々を空間に取り組むピクチャーウィンドウのある家【前橋市】|施工事例|thinks 翼創建 – 群馬・栃木のデザイン住宅・注文住宅
ダークトーンのインテリアにガラスや天然石を組み合わせ、シンプルモダンな空間を実現しました。無機質な素材感のキッチンやダイニングチェアは黒を基調とし、大人な雰囲気を演出しています。
また、ピクチャーウィンドウを設けることで外の景色を取り込み、開放感と落ち着きを両立させています。
住宅性能のこだわりポイント
住宅性能は快適な暮らしを支える基盤です。断熱性や気密性、耐震性など、さまざまな要素を考慮することで、安心して長く住まうことができるでしょう。
住宅性能のこだわりポイントとして、以下が挙げられます。
- 高断熱・高気密の構造で、室内の温度を一定に保ちます。
- 耐震性に優れた工法を採用し、地震に強い住まいを実現します。
- 省エネルギー設備を導入することで、光熱費の削減に繋がります。
ここからは、住宅性能のこだわりを生かした実際の施工事例を紹介します。
<施工事例:快適性を考えた中庭のある暮らし>

※出典:快適性を考えた中庭のある暮らし【前橋市】|施工事例|thinks 翼創建 – 群馬・栃木のデザイン住宅・注文住宅
第一種換気システムや太陽光発電を導入し、エコで快適な暮らしを実現しました。また、中庭を設けることで外部からの視線を遮りつつも、自然光を取り入れる工夫がされています。
全体的にモノトーンでまとめたシンプルモダンなインテリアが特徴で、機能面だけでなくデザイン面も充実している点が魅力です。
防犯性・プライバシー性のこだわりポイント
防犯性やプライバシー性は、安心して暮らすうえで欠かせない要素です。家族構成や立地条件に応じて、適切な対策を取り入れることが大切です。
防犯性・プライバシー性を高めるための工夫として、以下が挙げられます。
- 防犯カメラやセンサーライトを設置して、不審者の侵入を抑止します。
- 外からの視線を遮る目隠しフェンスや植栽で、プライベート空間を守ります。
- 窓の配置や高さを工夫し、屋内の様子が見えにくい設計にします。
こうした対策を取り入れることで、防犯性・プライバシー性を重視した安心の住まいが実現できるでしょう。
注文住宅のこだわりを実現させるためのポイント

ここでは、注文住宅で理想のこだわりを後悔なく実現させるためのポイントを4つ紹介します。
- 実用性があるかを見極める
- 生活動線を意識する
- 目に見えない部分にもこだわる
- 信頼できるビルダーへ依頼する
注文住宅では設計の自由度が高い分、理想を詰め込みすぎて使い勝手が悪くなってしまうこともあります。長く快適に暮らすためには見た目や設備だけでなく、暮らしに根ざした視点での計画が重要です。
実用性があるかを見極める
見た目が美しい設備や間取りも、実際の暮らしに合っていなければ意味がありません。生活の中で「本当に使いやすいか」「掃除や手入れはしやすいか」などの視点を持つことが大切です。
設備や素材を選ぶ際はカタログだけで判断せず、可能であれば実物を確認したうえで検討しましょう。
生活動線を意識する
家事や育児、通勤・通学など、日々の生活における行動範囲は、住みやすさに直結します。
キッチンから洗面室への動線や、玄関から各部屋へのアクセスなど、実際に生活している様子をイメージしながら、スムーズに移動できる設計を心がけることがポイントです。
目に見えない部分にもこだわる
断熱材や構造材、配管などは普段見えない部分ですが、暮らしやすさや住宅性能に大きく関わります。
気密性や断熱性がしっかりしていれば、冷暖房効率が上がり、光熱費も抑えられるでしょう。
仕上がりの丁寧さが快適な住まいにつながるため、施工段階で確認することが大切です。
信頼できるビルダーへ依頼する
理想の住まいを形にするには、信頼できるビルダーを選ぶことが重要です。目に見えない部分まで丁寧に対応できる技術力や、暮らしを見据えた提案力が求められます。
完成後のサポートや保証も含めて、実績や評判をよく確認し、自分たちに合ったビルダーを選びましょう。
注文住宅のこだわりは生活スタイルを考慮しよう

注文住宅では、見た目や間取りだけでなく、日々の暮らしに合った設計や設備選びが重要です。
玄関やリビングなどの空間ごとに工夫することで、家族が過ごしやすい住まいを実現できます。
また、断熱性や収納、防犯性といった目に見えない部分にも配慮すれば、長く快適に暮らせる住まいになるでしょう。
自分たちのライフスタイルに合わせて、優先順位を明確にしながら、こだわりを丁寧に形にしていくことが成功のカギだといえます。